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社会保険・労働保険

パート・学生アルバイトは社会保険・雇用保険に入る?働く日数と時間から判定(ツールつき)

パート・アルバイトや学生を採用するときに、「この働き方なら社会保険や雇用保険に入るのか」をその場で確かめたい、採用担当・現場の責任者・働く本人に向けた記事です。働く日数と時間、会社の規模、学生かどうかを入れると、健康保険・厚生年金と雇用保険のそれぞれについて、加入するかどうかを判定できます。

この記事で分かること

  • 健康保険・厚生年金と雇用保険に入るかどうかの判定(ツールつき)
  • 学生の扱いが、保険ごと・学校の種類ごとにどう違うか
  • 働く日数を「週」で決めるか「月」で決めるかで、判定が変わる場合
  • これから変わる加入の基準(2027年10月・2028年10月など)

判定は、入力した日の時点の基準で行います。会社の規模の要件や雇用保険の時間の要件は今後変わるので、その日が来ると判定も自動で切り替わります。

社会保険・雇用保険に入るかを判定

入力した内容は送信されません(このページの中だけで計算します)

契約での働く日数の決め方

契約で決めている日数。

休憩を除いた所定の時間。

会社全体(同じ法人のすべての事業所)の人数。短時間で働く人が社会保険に入るかの判定に使います。

年間休日120日なら、およそ20日。

会社の取り決め

予備校や語学学校は、都道府県の認可を受けた各種学校かどうかで扱いが変わります。分からなければ、学校に確かめます。

判定の順番

健康保険・厚生年金(社会保険)と雇用保険は、加入の基準が別々です。社会保険は、次の順番で判定します(会社が社会保険の適用事業所であることが前提)。

  1. 年齢と契約の期間を見る75歳以上は健康保険に入りません(厚生年金は70歳まで)。2か月以内の期間を決めて雇い、更新する見込みもない人は加入しません。
  2. 正社員の4分の3以上か週の所定労働時間と月の所定労働日数が、どちらも正社員の4分の3以上なら加入します。会社の規模や、学生かどうかは関係ありません。
  3. 週20時間以上か4分の3未満で、週の所定労働時間が20時間未満なら加入しません。
  4. 学生でないか4分の3未満で週20時間以上でも、昼間の学生は加入しません。
  5. 会社の規模厚生年金の加入者が51人以上の会社(労使で合意して適用している会社を含む)なら加入します。月額8.8万円以上という賃金の要件は、2026年10月1日に撤廃されました。

雇用保険は、週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上引き続き雇う見込みがあれば加入します(実際に出勤する日数ではなく、雇用の期間で見ます)。会社の規模や年齢の上限はありません。ただし、昼間の学生は、働く時間にかかわらず加入しません。

学生の扱いは保険ごとに違う

「学生だから入らない」とひとまとめにすると、判定を誤ります。社会保険は「4分の3未満の人」の中だけで学生を外し、雇用保険は時間にかかわらず昼間の学生を外します。さらに、学生にあたる学校の範囲と例外が、保険ごとに少しずつ違います。

学生にあたるか(加入しない扱いになるか)
学校・状況社会保険雇用保険
大学・大学院・短大・高専・高校・専修学校(専門学校)の昼間の課程学生(4分の3未満なら加入しない)学生(加入しない)
各種学校で修業年限1年以上の課程(認可を受けた予備校など)学生学生
各種学校で修業年限1年未満の課程学生ではない学生
認可のない予備校・塾、浪人中・卒業後で在籍していない学生ではない学生ではない
夜間・定時制の課程学生ではない学生ではない
通信制の課程学生ではない原則として学生ではない(出席日数が卒業の要件でなく、ほかの従業員と同じように働ける場合)
休学中学生ではない学生ではない(証明する書類が要る)
卒業後も同じ会社で働くことが決まっている学生ではない学生ではない(卒業見込み証明書)
会社の命令・承認で、雇われたまま大学院などに通う学生ではない学生ではない

注意学生でも、契約で決めた週の時間と月の日数が正社員の4分の3以上なら、社会保険に加入します。一方、長期休みの間だけ2か月以内の期間を決めて雇い、更新の見込みもない場合は、加入しません。休みの間だけ一時的に勤務が増えても、2か月続いて、その後も続く見込みがなければ、加入にはなりません。

社会保険の学生の範囲は日本年金機構のQ&A、雇用保険の昼間学生の例外は厚生労働省の雇用保険事務手続きの手引き(被保険者資格の取得・喪失編)にあります。予備校や語学学校は、都道府県の認可を受けた各種学校かどうかで扱いが変わるので、分からなければ学校に確かめます。

週で決めるか、月で決めるか

週の所定労働時間は、契約で決めた時間で判定します。働く日数を「月◯日」と月単位で決めた契約は、月の所定労働時間を12分の52で割って、週の時間に直します。週4日と月17日はほぼ同じ働き方ですが、この換算のしかたで、20時間の基準をまたぐことがあります。

計算例: 1日5時間で働くパートの人

週4日: 5時間 × 4日 = 週20時間 → 加入の基準以上 月17日: 5時間 × 17日 × 12 ÷ 52 = 週19.6時間 → 加入の基準未満

週4日は、月にするとおよそ17.3日です。働く量はほとんど変わりませんが、雇用保険(と、51人以上の会社の社会保険)の判定が分かれます。

労務の現場から

働く人が「保険に入らない範囲で、できるだけ長く働きたい」と考えている場合、週で決めると加入になってしまう働き方でも、月の日数で決め直すと、実際の働き方をほとんど変えずに基準の内側に収まることがあります。採用の段階でこの選択肢を示せると、働く人の希望に沿った契約にしやすくなります。ツールは、週で決めると加入になる場合に、月で決めたときの目安も表示します。

注意判定は契約の内容で行いますが、実際の労働時間が契約を超える状態が続けば、実態で判断されます。社会保険は、実際の労働時間が2か月続けて週20時間以上になり、その後も続く見込みなら、3か月目の初日から加入します(日本年金機構「事務担当者が気をつけるポイント」)。契約は、実際の働き方に合わせて決めます。

これから変わる加入の基準

短時間で働く人の加入の基準は、これから段階的に広がります。

今後の加入の基準の変更
いつから変わること
2027年10月1日社会保険: 週20時間以上の人が加入する会社が、厚生年金の加入者36人以上に
2028年10月1日雇用保険: 加入の基準が、週20時間以上から週10時間以上に
2029年10月1日社会保険: 21人以上の会社に
2032年10月1日社会保険: 11人以上の会社に
2035年10月1日社会保険: 会社の規模の要件がなくなる

雇用保険の週10時間への拡大は、厚生労働省の雇用保険部会の資料(令和6年雇用保険制度改正)で確かめられます。社会保険の規模の要件が広がると、今は加入しない週20時間以上のパートの人が、会社の人数によって新たに加入することになります。その影響と、扶養の基準(年収130万円など)との関係は、次の記事にまとめています。

詳しく読む106万円の壁と130万円の壁の違いは?撤廃後に残る「週20時間」と手取りの確かめ方

最後の判断は労務担当者が

加入するかどうかは、最終的には労務の担当者が契約の内容を見て判断します。ただ、採用の担当者や現場の責任者が、働きたい人と条件を話すその場で「この条件なら加入する・しない」を見られると、あとから条件を組み直す手間が減ります。働く人自身が、どこまでなら働けるかを確かめるのにも使えます。社内で同じような判定表を作って配っている会社もありますが、このページを共有すれば、毎年の基準の変更も反映された状態で使えます。

加入が決まった後の届出(資格取得届)と期限は、次の記事で説明しています。

詳しく読む社会保険の資格取得届・喪失届はいつまでにどこへ?入社・退職の手続きの早見表と段取り